海外FX業者のECN口座とSTP口座の違いを現役トレーダーが詳しく解説

FXの基礎知識

海外FX業者は「ECN口座」と「STP口座」の2種類に分けられます。
初心者にも解り易く、現役トレーダーが違いについて解説いたします。

是非、あなたにあった口座がどちらなのか、この記事を参考にして頂けると幸いです。

海外FX口座にはECN口座とSTP口座の違い

 

ECNとSTP口座の解説を行う前に仕組みを簡単に説明します。
海外FX業者の殆どは「NDD取引(ノンディテーリング取引)」を採用しており、業者のディーラーが、トレーダーとインターバンクの間に入らず取引される形式で、国内FX業者のような相対取引ではありません。

相対取引の闇については「国内FX業者を利用するトレーダーの 9割が負ける理由」にて詳しく解説していますので、合わせてご閲読下さいね。

ではどのようにNDD取引とECN・STP口座が絡んでくるのか?について解説します。

ECN口座はインターバンクとの注文マッチング

ECN口座はインターバンクに寄せられた他トレーダーの売買注文と、あなたの注文をマッチングすることで売買が成立する仕組みになっています。

つまり海外FX業者は全く関与していない、インターバンクの代理店的な存在となります。

STP口座は業者がマッチングさせる注文形式

STP口座はインターバンクに寄せられた売買注文(リクイディティプロバイダー)の中から、厳選したレートとあなたの注文をマッチングさせる仕組みです。

また、ECN同様に全ての取引処理は電子化されており自動で行われます。

以上をまとめると、ECNはトレーダーとインターバンクの直接取引、STPはインターバンクの注文を業者が仲介して取引することです。

ECN口座のメリット・デメリット

ECN口座のメリット

約定拒否がない

ECN口座は「Electric Communications Network」の略となり、日本語で解り易く言うと「電子取引所」となります。
より詳しく説明するとトレーダーからの注文は全てコンピュータによって処理され、人の手を介することはなく取引が成立します。

つまり電子処理されるので「約定拒否」されることは基本的にございません。
しかし、あなたが注文したレートで他トレーダーが誰一人売買注文をしていないとすると、約定が遅くなる可能性もございます。

スプレッドが狭いが取引手数料が必要

ECN口座はインターバンクとトレーダーが「電子取引所」を通して取引する為、スプレッドがとても狭いのが特徴。

しかしそこえ海外FX業者の取引手数料が必要となります。
つまり、スプレッドの狭さだけで口座を開設せず、必ず取引手数料も加味して思案することが重要です。

板情報と気配値を確認可能

ECN口座では「板情報」を見ることが出来ます。
板情報とは「他トレーダーがどのレートで、どれだけの量の注文が入っているか」を確認できる情報です。

つまり、あるレートで多くの売買が入っている場合、そこが抵抗となり反発する可能性が秘めているなどを考察しながらトレードできます。

しかし、この板情報は大手ヘッジファンドも閲覧できるので、ストップ狩りにあう可能性も秘めています・・・

ECN口座のデメリット

取引手数料が必要

前述で触れましたが、多くのECN口座は取引に手数料が必要です。
その理由はスプレッドが狭いので、業者の利益が薄利になるから。

「スプレッドが狭く、自分が思った的確な場所でエントリーできるから、私達には手数料だけ頂戴ね」の考え

もう一度言いますが、スプレッドと手数料を加味して口座選択をする必要があるわけです。

STP口座のメリット・デメリット

STP口座のメリット

取引手数料が殆ど無料

STP口座の取引手数料が殆どの業者で無料なのが大きなメリットです。
私はXMのスタンダード口座を利用していますが、手数料を気にせず取引できています。

その他にも細かなメリットをあげると、「STP口座の方がECNに比べレバレッジ率が高い」などがああります。

STP口座のデメリット

スプレッドがECNに比べて広い

STPはECNよりもスプレッドが広いです。
手数料を無料にする代わり、インターバンクから提示されるリクイディティプロバイダーの価格へスプレッドを上乗せし、利益を上げているわけです。

板情報・気配値が見れない

STP口座はECNと違い、板情報を見ることが出来ません。
しかし、OANDAのオープンオーダー・オープンポジションで確認できるので、さほど大きなデメリットでもありません

OANDAのオープンオーダー(ポジション)情報はこちら

トレード手法から見るECN・STP口座の選び方

デイトレード・スイングトレード取引

デイトレードやスイングトレードのように、トレード回数がさほど多くない場合(手数によりますが・・・)
ECN・STPどちらを選択しても大きな差はありません。

それでもどちらかを選択すべきなら、レバレッジの観点からSTP口座を選択すべきかと考えます。
ECN口座はSTP口座よりレバレッジが低い為です。

口座うんぬんよりも思案すべきポイントはスワップで、日をまたいで長期間保有するとマイナススワップが地味に痛いので・・・

スキャルピング取引

個人的にはスプレッドが出来るだけ狭いECNがおすすめです。
その訳は、スプレッドが狭いほうが、早くプラ転(利益に転じる)することが出来るからです。

小ロットでスキャルピングしている時期は手数料が気になりますが、ロット数が大きくなると、手数料よりもスプレッドの開きが気になりますので。

あなたのトレード手法にあった口座を開設しよう!

既にFXを経験済みで、自分がどんなトレード手法が適しているのか理解できているならECNかSTPの判断もできます。

しかしFX初心者は、まず自分のライフスタイルで最大限の利益を出すにはどんな手法が良いのか?を考えましょう

兼業でFXを始めるなら、チャートに貼り付けないので「デイトレ・スイング」、チャートを見る時間がつくれるならスキャルピングとライフスタイルに合わせてトレードを学んでいきましょう。

当メディアでは、他にも様々な記事を公開していますので、是非合わせて読んで下さいね。